こんにちは、若です。 大阪はまだ少し寒いんですが、もう3月も後半。 五耀會で毎週順番に書かせていただくのも個性が出て面白いですね。 他のメンバーのブログを楽しんでいるうちに、あっという間に自分の番が回ってきてしまいました。 さて、蘭黄さんがチラシを両面アップしてくれました。 5月の五耀會は、会場が三越劇場です。 地唄舞の流儀の僕としては、ちょうど良い大きさで楽しんでいただけるかなという気がします。 今回は「ままの川」という曲を舞わせていただきます。 「ままの川」は、廓に住む女性が、夢か浮世か分からぬ「色里」を「川」になぞらえて詠った曲です。 嘘も誠も一夜限りの廓に住みながら、真実の愛だと信じていたい女心に反して、他の女性の香を袖に付けて通う男や、朝、烏がないたら別れなければならぬ現実に対し、「ままよ」どうにでもなってしまえという遊女の嘆きが詠われています。 「まま」ってどういう意味ですか?と聞かれることがあるんですが、ままにならぬ世という意味の「まま」でしょうか・・・。 四世宗家(祖母)の振付ですが、実は祖母も、母(5世宗家)もこの曲は舞っていません。 二人とも宗家という立場上、中性的(男性的)な舞を選ぶことが多かった為だと思います。 以前は芸妓出身の舞手も多く、艶っぽい曲は、色街の匂いが舞にあったほうがより味のある舞台になったからでしょう。今回はあえて、男の僕が挑戦します。 手事の部分は、山村流の特徴である扇の手を配してあります。山村流の扇の特徴は何でもないようなところがかえって難しいのですが、難しいように取ってしまうと作品の流れが壊れ、台無しになってしまいます。水の流れのように澱みなく舞いながら、扇の手が加わるのが、難しさであり見どころです。 目下、3月25・26日に開催される日本舞踊協会関西支部公演の稽古たけなわです。 他流の方々と両日の序幕に清元「四季三葉草」、25日のキリに常磐津「勢獅子」に出演し 山村流としては地唄「松竹梅」を舞わせて頂きます。 去年3月の大阪旗揚げ公演では五耀會メンバー全員で「松竹梅」を舞ったんだなあ、と懐かしいような気持ちになります。 今度の三越劇場もきっと良い会になりますので、どうぞお楽しみに! |
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